とろ

なんとかならないか考え考え日が暮れる

2018年(度) 良かった本BEST6

 


2018年4月の抱負として
 
・毎週1冊本読む
・毎週1本映画見る
 
を数値目標にしていて
1年おわってみた結果 つけていた手帳を確認すると
 
▪️本 59冊
▪️映画 59本
 
観ていた。達成~
 
本は通勤時間に、映画は週末にという感じで生活にうまく組み込めていて
数字を意識しながら無理して達成したわけじゃないのがよかった
 
 
本と映画に絞った理由としては
他人の価値観だったり人生だったりを知らなさすぎる(というか興味をもってこなかった)という自覚があり そういうのが纏まった時間で吸収できるのが本と映画だと思ったから
 
もちろん漫画読んだり観劇や展覧会行く回数も2018は意識的に増やした
(ただ観劇や展覧会は、不定期なのでライフサイクルに組み込み辛いし
漫画は完結していなかったりするのでサイクル化しにくいと思った)
 
 
この記事でもよかった本書いたけどこれは前半期なので
 
改めて今年読んだ本をまとめる
感想は書いたほうが読みっぱなしより良いので・・・
(本をまとめたら長すぎたので映画は別記事に)
 
 
 
後半期(10月以降)読んだやつで書いておきたいのだけ・・・
 
 
1 暇と退屈の倫理学
暇と退屈の倫理学

暇と退屈の倫理学

 

 

長かったけどすごく面白かった!
 
筆者の主張を簡単に書くと…
人間の状態には3段階あって
 
1・やることに追われて忙しいとき
2・充実しているがなんとなく退屈を感じているとき
3・充実している状態から抜け出さないといけないと感じているとき
 
人間は1の状態から抜け出そうと必死にもがいても、
2に到達すると次第に焦りを感じ、3の状態に勝手に移行し、
新しい目標やTodoを立ててまた1に戻って、忙しい忙しい
と言い続けている。
だからもし本当に1を抜け出したいのなら、目指すのは2の状態でのかもしれない。
 
 
みたいな内容(全然違うかもしれない)
 
この、「3の状態から勝手に焦って1に戻ってあたふたしてる」というのが
 
あ~・・・私だ…
という納得があり、心に響いた
 
結論を簡単に書きすぎてしまったけど、ここに至るまでに
様々な哲学者の主張が引用されており、哲学を全く通ってこなかった人でもわかりやすく、楽しみながら読むことができた
(他の哲学者のを総DISりしてたのも文体が面白くて気持ちよかった)
 
 
あと、「本来の人間は~」みたいな「本来論」を否定していたのも良かった
本来なんてないです、と 
 
言い切りがいい本は気持ちいいね!
 
 
 
2 悪童日記 
悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

 

 

 
怖っっっっっ・・・・・・・
ってなった小説
 
映画化もされた有名文学。第2次世界大戦時、ハンガリーの国境で社会に翻弄された双子の男の子の話
 
だけどこの双子が冷静・・・・というか冷酷で、平然とヤバいことをする
そこんじゃそこらのホラーよりホラー
 
本人達の心情描写がほとんどなく、だからこそ周り人間の混乱だとか
悲惨さがよくわかるという すごい小説だった
 
意地悪な祖母に預けられた双子だけど
祖母に対してはやったりやりかえしたりしながら奇妙な友情も芽生えていて
本当はいい子なんだなと思った(実父を爆殺したりしてたけど・・・)
 
ショタコンで双子大好きだけどこのショタにはさすがに萌えられないわ・・・・・
 
 
3 東日本大震災関連 2冊

 

 福島原発ツアーに参加してから、とりあえず

 
●筆者が冷静に事実を書いてそうな本
●被災地の人の感情に寄り添った本
 
の両方を読もう・・・と思い、2冊借りた
 
 
 
▪️できることをしよう 僕らが震災後に考えたこと
できることをしよう。―ぼくらが震災後に考えたこと

できることをしよう。―ぼくらが震災後に考えたこと

 
 
 
●被災地の人の感情に寄り添った本
として読んだのがこちら。
 
内容は対談とエッセイの詰め合わせなんだけど
特に後半、震災後 ほぼ日が発信し続けたメッセージについて
経緯を語った糸井重里の文章がよかった
 
私は別に糸井重里ファンではないんだけど(たまに、私が え~この人…?て感じる人を褒め褒めしててるので)
 
あの混乱した震災後の渦中、ツイッターでみんなが思い思いに自分の正義を主張している中で、糸井重里は全体を見ながら、自身の発信することに社会的責任を持っていて企業なので当たり前ではあるんだけど)
プロのコピーライターとしてひたすら格好良い~~~と思った いや糸井重里がすごいのは当たり前なんだけどさ・・・・・
 
 
あとこの人は本当にいろんな人と仕事をしてきているので、
基本的に人や人の仕事を尊敬していて敬意があるので 敬意がない人の発言に対してとても厳しいのが良い
(個人に対してDisったりしない人だけど)糸井重里にDisられるとたぶん1月くらい落ち込む
 
 
一番心に残ったのが、震災後、「糸井さんが「がんばろう!」みたいなコピーを作ってください」という依頼がいっぱいあったらしい。
けどそれをせず、状況に合わせてその時その時で発信していった、という話の流れからの以下の文章↓
 
 
読者にとってもたぶん、「ほぼ日」がわかりやすい旗を振らなかったのは、「ちょっと肩すかし」という感じなんだと思うんですよ。でも本当は、それは「肩すかし」じゃない。大人が真剣に何かをやろうとして積み木を積むときには順序があるんですよ。それは、頭から血が出るほど考えるとわかるんです。
 
 
・・・・・・・・
かっこいいですね・・・・・・・・・
 
私も、私は言葉が下手なので~とか言い訳せず
もうちょっと脳直で発言するの踏みとどまれるようになりたいと思った 
糸井重里を褒め褒めするつもりなかったのに褒め褒めしてしまった・・・
 
 
 
▪️放射線科学の理科・社会
放射線被曝の理科・社会

放射線被曝の理科・社会

 

 ●筆者が冷静に事実を書いてそうな本

として読んだ本
 
タイトル通り、放射能の人体への影響について
「科学」と「社会」の視点から論じている本
 
事実と主張を混ぜていないので、とても読みやすかった
 
震災後私は、TVもネットもいろんな主張があって、皆主張と事実を都合いいとこだけ切り取って話している気がして 何を信じたらいいのか、どう調べたらいいのかわからなくてあきらめていたけど
8年たった今 やっとまともに本を読めて良かったと思う
 
 
この本を読んで初めて知った内容は
 
低線量被ばくの人体への影響は未だにハッキリとしていない ということ(超初心者で恥ずかしいのだけど)
 
 
(だから福島県民は避難すべきとか、非難させない親は親じゃないとか、福島は死んだとか、無責任な極論を主張して、考え抜いて留まる/避難する を選択した福島の人のことを追い詰めないでほしい / ただこういう事故は日本では今後も起こり得るので原発には反対、というのが筆者の主張)
 
 
文章があまりに正論で事実と意見を分けて書かれているので、
かなりこの人の意見に賛同!てなってしまったんだけど
一方で原子力発電を経済的観点から擁護した本も読まないとフェアじゃないよなぁとは思う
 
まともな本あったら教えてください
 

4 「Yes!」を引き出す7つのトリガー 説得の科学

 

「Yes!」を引き出す7つのトリガー―説得の科学

「Yes!」を引き出す7つのトリガー―説得の科学

 

 

ミスター東大で大手広告代理店H辞めて独立した人が講演で勧めてたから即ポチッた本
関係はないけど天が仕事しないせいでこういう2物も3物も与えられた人が結構存在するよね世の中・・・話も面白かった 奥さんも美人だった 子供も愛くるしかった 欠点がない 
 
筆者はアメリカのコンサル業界の人で、説得の手腕で数千万が動く仕事をしてきた経験から 大企業の決裁者にYesと言わせるための様々な工夫について書いてある
 
その中で面白いと思ったのが
・「一貫性の法則」
・「友情の法則」
・「交換の法則」
の3つ。
正しく解釈できているかはわからないけどざっくり紹介
 
 
1・「一貫性の法則」
 
人は自分が以前言ったことを曲げたがらない習性がある
 
例えば得意先に、デザイン3案の中から1案選ばせるのと、最初から1案で提案するのは全然違って
前者だと「得意先が自分で選んだデザイン」になるから最後までそのままで行きやすく、
後者だと「一貫性の法則」が働かないので、後から変更したい、とか言い出しやすいということ
 
面白いし今までの仕事に納得がいった!社会人1年目の時にこれ教えてくれよ!ってなった
無駄に3案作らせんな!!!!とかずっと怒ってたじゃん一人で
 
 
2「交換の法則」
 
人間は何かをもらうと恩返ししたくなる という当たり前のことで
 
あげるのは物であっても時間であってもいいんだけど
この最強手法は最強すぎるので多くの国の選挙では禁止されています、
と書いてあって吹いた
 
 
3「友情の法則」
 
友情というか、単純に接触回数が多い方に、人間は親しみを感じてしまうという話
これは広告業界でも有名な法則なので知ってはいたんだけど
政治家が駅などで握手したりするのはこの法則を利用してるというのが
なるほどだった
 
ほかにも色々書いてあってなるほど嵐だったんだけど
結局この本1冊読んだくらいでは書いてることを使いこなせないんだよね(実践しようとしたけど無理だった)
こういう本は何回か読んで実践続けないといけないけどそこそこ分厚いし
なるほどは1回なので面倒くさい・・・
 
 
他!
 
BESTではないけど面白かった本は少し感想書いておく
 
★★★★⭐︎
 
「銃・病原菌・鉄」(上下)
なぜ人類の文明の発展に差が出たのか、現在判明している事実と、他説と比較したうえで主張してあって納得させられた 丁寧すぎて発掘物の年代を特定する手法の信ぴょう性から説明されていたりして中々結論にたどり着かないけど・・・
 
上巻は、文明が遅れた(西洋に比べて)地域には、栽培可能な穀物や家畜化可能な大型哺乳類がいなかったという環境要因が主で先天的な人種能力差はないという話 とか
 
下巻は、せっかく発達した文明も人間は自分たちの力で後退させてしまうこともあるということを古代中国の例と共に説明されてたりしてわかりやすかった
あとアフリカにいる黒人は実は先住民ではなく、人類学的には先住民はピグミー族であるという話とか
字面にするとマジ?て感じだけど読んだらマジか・・・てなった(感想の偏差値が低すぎる)
 
どうでもいいけどなんかタイトル既視感あると思ったら「恋と選挙とチョコレート」だった(乾燥の偏差値10)
 
 
現代インドネシアを知る60章

 

現代インドネシアを知るための60章 (エリア・スタディーズ113)

現代インドネシアを知るための60章 (エリア・スタディーズ113)

 

 

前半は生活や文化の話で楽しかったけど

後半が政治の話だったので気分が重くなった 人権・・・・・・・・・
まぁどこの国でもあるよな。。
 
出稼ぎのインドネシア人女性の、サウジやシンガポールで差別・虐待問題があることとか 日本にいると知らないような問題を知っておけたのがよかった
 
 
 
道をひらく/夢を育てる/リーダーになる人に知っておいてほしいこと/人と仕事について知っておいてほしいこと

 

道をひらく

道をひらく

 

 

 
職場のPanasonic信者の先輩から頂いた松下幸之助(Pana創業者)本4冊!!!!!宗教か?
文字が大きかったのでラノベみたいにすぐ読めた(小学生)
 
いやすごいよ松下幸之助は・・・・・こんな経営者100年に1人くらいしか現れんて
 
この4冊読むとちょっとはまじめに働くか 人間だし・・・・みたいな気持ちになる
けど仕事への意識高すぎてこの人の下で働くのぜったいやだな!!!!!とも思う
 
松下幸之助は日本で初めて週休2日導入した、人格的にも素晴らしい人なんだけどね
人というか経営の神様だから人じゃないな 人じゃないわ
 
仕事が家電業界なのでパナソニックのこともよく調べるんだけど
いい企業やな~と思う 創業者のスピリットがちゃんと受け継がれているんだろう
製品のデザインがことごとくダサいのなんとかしてほしいけどレッツノートの悪口です)
 
 
 
 
 
IQ  
IQ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

IQ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

著者は日系アメリカ人で、アメリカ黒人社会の推理小説 SH的なコンビものなんだけど
そんなつもりなく雑誌で紹介されてたから読んだら、思いがけずアメリカの黒人社会腐れ縁BLで不意打ち萌えた 面白かった・・・
 
 
 
 
自分の強みをつくる
自分の強みをつくる (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)

自分の強みをつくる (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)

 

 

へー!!!ほーー!!!てなった本
これを読んだらはあちゅうのことがなんとなくわかるし
この内容を公開しちゃうはあちゅうもすごいな
 
ざっくり内容↓
伊藤春香(はあちゅう)は本当はインキャだけど、はあちゅうという理想のキャラを作ってそのキャラになりきる(ロールプレイングする)と、自分自身がキャラに近づいていって、なりたい自分になれるよ!!!!という内容
 
 
いやこれ疲れるやろ・・・・・・・・・・・・・・・
とも思うけどこれを実行できるパワーは純粋にすごいと思う
はあちゅうは実行力がすごい 実行力に全振りしている感じ
 
はあちゅうさんの本は読むの2冊目で
よく炎上するし批判されるのもわかるけど
割と他人の意見聞くし 悪いと思ったら謝る印象で 悪意はないと思うので
イケハヤといっしょにしないであげて、と私は思うよ・・・・(何様やねん)
 
 
観光につける薬
地方が稼ぐ観光
外国人が熱狂するクールな日本の作り方
外国人が熱狂するクールな田舎の作り方 (新潮新書)

外国人が熱狂するクールな田舎の作り方 (新潮新書)

 

 

観光業務をするので勉強として読んだけど
普通に面白かった!
 
外国人が熱狂する~、の方は 高山の田舎でサイクリングツアーを企画して
トリップアドバイザーで最高評価を受けるまでに仕上げたすごい人の話
筆者は経歴がチートなんだけど、そんな筆者でも地方でまったく新しいことをする、というときに
かなりの苦労があって、、、、地方創生てめtttttっちゃ大変だなぁと思った
 
ちなみに著者、業界でかなり有名な人だった
 
SATOYAMA EXPERIENCE いつか参加したいね〜!
 
 
 
 
結局、アメリカの患部ばかり撮っていた
ゲストハウスに置いてあったから読んだ・・・気がする
 
沖縄の基地の問題から始まって、アメリカ軍の酷い行いを見た アジアで戦場カメラマンをした人の本
これを読むとアメリカ嫌いになりそうになる、というか 国民が正しい情報を知ることは 今も昔もだいぶ難しいんだなぁと痛感する バイアスがかかっていない情報なんてない
ただ アメリカにもアメリカの言い分があると思うので 筆者の主張だけではなく 
両側から見た戦争について正しく知りたいと思った
 
 
青年海外協力隊が作る日本
友達になんか意識上がるおすすめの本ない?と雑な聞き方をして教えてもらった本
 
意識上がるというよりみんな凄くて引いた
すごいなあ・・・・みんな・・・・・・・・・・・・
 
 
 
ビタミンF
ビタミンF (新潮文庫)

ビタミンF (新潮文庫)

 

 

重松清初めて読んだけど男の江國香織って感じじゃない!?!?失礼???
アラフォーのおじさんたちが家族の困難を乗り越えてちょっと前向きになる短編小説
ちょっと元気が出るし、この年代の男性の考えていることって、文字にしてあるのを読んで初めて
理解できる気がするので読んでよかった 小説を読むメリットってこういうとこだな~
 
 
 
★★★
 
美容格差社会 
 
ANAの機内で読めた 面白かった 美容整形業界ジャーナリストの話
 
 
日本世間話
 
伊丹十三が世間話を聞きまくって文字にした本」以上でも以下でもない
たん熊の折詰を食べる話がめちゃくちゃおいしそうだった・・・・・
いや伊丹十三、食について書くのうまいんだよ・・・・・・・
 

 

 

 

 

以上!

2019年度は読書よりやること多そうだし通勤電車の時間もないので

こんなに読めるか微妙だけど

本は結構新しい知識を与えてくれて良いのでできれば読み続けたいな〜〜